可動骨粉砕装置

ドイツの科学技術の粋

[ニュルンベルク裁判の妄想]

 

Trial of the Major War Criminals Before the International Military Tribunal. Volume VII. Nuremberg: IMT, 1947. pp. 438-439

 (ニュルンベルク裁判記録)

 

 これらの奇怪な犯罪は独自のシステムをもっていた。殺戮手段が統一されていた。ガス室の建設、「チクロンB」や「チクロンA」という有毒物質の入った丸い缶の大量生産はほぼ同じシステムであり、焼却棟の炉のも同じような形式で生産された。すべての絶滅収容所に同じように適用された計画であった。ドイツ人が「ガス車」と呼ぶところの、わが国民が「魂(人間)絶滅車」とよぶところの邪悪な死の装置の製造も統一されていた。人骨を粉砕するための可動ミルの製造にも、同じような入念な技術が適用されていた。これらすべては、殺人者、処刑人全体を結びつける一つの邪悪な意志の存在を示唆している

 ドイツの熱工学技術者、科学者、建築家、毒物学者、機械専門家、物理学者は、ヒトラー政府とドイツ軍最高司令部からの指示にもとづいて、このような大量殺戮の実現に従事していたことが明らかとなった。また、「死の工場」が存在可能となったのは各種補助産業からの支援があってのことであったことも明らかであった。

 この邪悪な意志が統合されているのを示しているのは、特別な技術がこの邪悪な殺戮のために応用されている場所だけではなかった。殺人者たちが使った方法が似通っていること、殺戮技術が同じ様式であること、ならびに、特別な技術が適用されていない部門では、ドイツ陸軍の通常兵器が使われている事実も、邪悪な意志が統合されていることを示していた。

 のちに提出する証拠から、ドイツ側が犠牲者を埋めた場所は、国の北部と南部で、ソ連の法的な資格を持つ医師たちによってあばかれたことがわかるであろう。これらの場所はそれぞれ数千kmも離れているので、異なった集団が犯罪を実行したことがわかるが、使われている手段はまったく同一である。身体の同じ部分に同じような傷がある。巨大な墓を対戦車壕として偽装するやり方も同一である。どこであっても、丸腰の人々が処刑場に着くやいなや、同じように、服を脱いで、前もって用意された壕の方に顔を向けて横たわるように命じられる。ベラルーシの湿地帯であっても、カフカースの山岳地帯であっても、最初のグループが射殺されると、すぐに石灰がかけられ、やはり丸腰の次のグループが、同じように、殺人者たちによって、服を脱いで、最初の犠牲者グループの血をすった土のかたまりの上に横たわるように命じられる。

 

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