4.3.2 イギリスとソ連の裁判

L(聴衆):イギリス占領当局によるヘス、フランク、クラマーその他に対する扱い方を見れば、イギリス側もアメリカと同じ方法を使ったと考えることができますね。

R(ルドルフ):そのとおりです。ソ連占領地区であれ、ポーランドであれ、チェコスロヴァキアであれ、ソ連であれ東側のスターリン主義的裁判が使った方法は、もっと劣悪であったにちがいありません。1949年以降、東側ブロックがもはや「同盟国」とみなされなくなると、この地域での裁判は、ドイツの法律家たちの批判的分析の対象となり、歴史家たちもこの批判を重視するようになりました[1]

 

目次へ

前節へ

次節へ



[1] C. Roediger, Volkerrechtliches Gutachten uber die strafrechtliche Aburteilung deutscher Kriegsgefangener in der Sowjetunion, Heidelberg 1950; R. Maurach, Die Kriegsverbrecherprozesse gegen deutsche Gefangene in der Sowjetunion, Arbeitsgemeinschaft vom Roten Kreuz in Deutschland, Britische Zone, Hamburg 1950; W. Eisert, Die Waldheimer Prozesse, Bechtle, Munich 1993.