人間の脂肪が沸騰する焼却壕
[ガス処刑スター証人の妄想]
ポーランド法廷でのヘンリク・タウバーの供述
囚人の中から募られた歯科医が、子供をのぞくすべての人々の口の中をのぞきこみました。顎がなかなか開こうとしないときには、歯を引き抜くために使っていたやっとこで顎を開きました。SSがいつもその場にいて、歯科医たちの仕事を監視していました。彼らは、歯科医たちがすでに作業済みで、炉に運び込まれようとしている死体の山の前に立ち止まって、口の中を注意深く検査していました。彼らはときどき、抜き忘れられた金歯を発見しました。こうした見過ごしはサボタージュとみなされ、犯人は生きたまま炉で燃やされました。私自身もそのような光景を目撃しました。フランス系ユダヤ人の歯科医が焼却棟Xでこのように燃やされたのです。こうした処罰の多くは特別労務班員に科せられましたが、彼らだけに限りませんでした。その場での射殺、水に投げ入れること、肉体的拷問、殴打、砂利の上を裸で転がされることその他の処罰が、特別労務班員以外の多くの人々にも科せられたのです。このようなことは、特別労務班員全員の面前で行なわれました。彼らに恐怖心を抱かせるためです。1944年8月に、焼却棟Xで起ったもう一つの事件のことを覚えています。作業予定が終わろうとするとき、レイブという名のヴォウブロム出身の作業員が金時計と結婚指輪を身につけているのが発見されました。焼却棟(X)で働いていた特別労務班員全員が集められ、彼の前で、この20歳ほどのユダヤ人は、後ろ手に縛られて、燃えさかる炉の上の鉄棒に吊るされました。そのまま1時間ほど放置され、手足が解かれたのちに、冷たい焼却炉に投げ込まれました。ガソリンが下部の灰受け皿に注がれ、火をつけられました。炎は、このレイブが押し込められている燃焼室にまで達しました。数分後、ドア開けられると、この男は大火傷をして飛び出てきました。そして、自分は泥棒であると叫びながら庭を走り回るように命じられました。そして、彼は、鉄条網を登らなくてはなりませんでした。この日は電流が流されていなかったのです。天辺にまで登ると、焼却棟のボスのモル、ファーストネームはオットーが、彼を射殺しました。SS隊員が、沸騰した人間の脂肪で満たされていた焼却棟の近くの壕の中にすみやかに入って、仕事をしない囚人を追い立てたことがありました。そのとき、死体は戸外の壕で焼却されており、そこから脂肪が、地面に掘られた別の保存場所の中に流れ込んでいました。この脂肪は、燃焼を促進するために、死体の上に注がれました。この哀れな男は、生きたまま脂肪の中から引き出され、射殺されました。形式を遵守するために、彼の死体は死亡証明書が発行されているブロックにまで運ばれました。翌日、死体は焼却棟に戻され、そのあと、壕で焼却されたのです[何と、このような妄想を述べるタウバーは今日まで、大量ガス処刑のスター目撃証人であり、ホロコースト正史派の研究書の繰り返し引用されている]。